バイアグラといえば、ED治療薬の中でもっとも聞かれる名前でしょう。
ただ、どんな薬なのかを詳しく知っている人は少ないはずです。
そこで今回はED治療薬のバイアグラ(シルデナフィル)の効果や正しい服用の仕方。
飲むタイミングや副作用を解説していきます。
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バイアグラとは、有効成分「シルデナフィルクエン酸」が入ったファイザー社が製造販売しているED治療薬です。
ED治療薬の中で秀でているのは、強い勃起力。
効果のそこまで長くはないですが、1度の性交であれば十分な持続時間です。
また、バイアグラはED治療薬の中で、平均的な位置づけのため最初に試す薬としておすすめだといえます。
それでは、バイアグラの効果を勃起力、効果がでるまでの時間、持続力と部門別に解説していきましょう。
バイアグラの特徴として最も目立つのが、強い勃起力です。
EDの患者の約88%が勃起力の改善を実感。
90%以上が継続服用を希望するほど効果を得ています。
その理由として、第一に挙げられたのが「勃起時の陰茎の硬さが増す」という回答。
EDの悩みとしてもっとも大きな勃起力の悩み改善に効果が期待できることが証明されています。
バイアグラの効果は、30分から1時間ほどで表れます。
25mgと50mgと2種類の規格が国内では販売されていますが、効果を感じるまでの時間は変わりません。
ほかのED治療薬と較べると、ちょうど中間、平均的な時間だといえます。
バイアグラの効果持続時間は、3~5時間です。
ほかのED治療薬と比較すると、真ん中ほどで平均的な持続時間。
1度の性交であれば、十分な持続時間です。
バイアグラには、含有量が異なる規格はありますが、効果は変わりありません。
日本国内では25mgと50mgが販売されています。
初めて服用する場合は25mmから始めるのが普通ですが、体質や体格の大きな人の場合は50mmからの場合もあります。
どちらの規格のバイアグラを服用したとしても、1日1回24時間以上間隔を空けなければなりません。
50mmのバイアグラを半分に割って服用した場合は、25mgと同様な効果を得られることもあります。
体調によって使い分けるのもいいでしょう。
ただし、半分に割って25mgのバイアグラを摂取したとしても、次の服用まで24時間空けなければならないことに変わりはありません。
バイアグラはすでに特許が切れているため、国内の医薬品メーカーからも多くのジェネリック(後発医薬品)が製造販売されています。
バイアグラは1錠あたり1,300~2,000円ほどと薬としては高めですが、ジェネリックであれば1錠440~1,000円ほどで購入することが可能です。
成分は変わらず効果も同程度なので、値段が気になる場合はジェネリックを利用した方がいいでしょう。
ただし、バイアグラとジェネリックは副反応も同じ症状で表れます。
もし副反応が出た場合は、ほかのED治療薬を試しましょう。
バイアグラは一定条件を備えていれば、保険適用で処方してもらえます。
2022年4月に厚労省は、医師の診断で「EDによる男性不妊」と認められた場合、保険適用の対象と決定。
その対象となる治療薬にバイアグラは選ばれています。
妊活のプレッシャーといった診断でも保険適用可能です。
バイアグラを使ってパートナーが妊娠した場合でも、胎児への影響はほとんどありません。
バイアグラの効果を最大限に発揮させるには、正しい服用の仕方を守らなければなりません。
ここではもっとも効果的なバイアグラの服用の仕方を解説します。
バイアグラを服用したのち、もっとも血中濃度が高くなるのは服用から1時間後です。
性行為の1時間前に服用するのがベストだといえます。
また水、ぬるま湯で飲むことも重要です。
効果を上げるためと安全性を考えて、コーヒーやお酒などの刺激物はとくに避けましょう。
バイアグラは、次回の服用まで24時間空けなければなりません。
これは25mg、50mgどちらを処方されても関係なく、1日1錠が原則です。
多く服用しても効果が変わらないだけでなく、安全性に問題が出る場合があるため、処方された容量を守るようにしましょう。
バイアグラを服用した場合は、お酒を飲み過ぎてはいけません。
心因性EDの場合は、軽くお酒を飲むことでリラックスして性行為の臨めるメリットがあります。
しかし、過度な飲酒はバイアグラの血管拡張作用により、酔いが回りやすくなるだけでなく勃起しづらいデメリットを生むので注意しましょう。
バイアグラには併用禁忌薬(へいようきんきやく)があります。
「ニトログリセリン」は狭心症などの治療に使われる薬剤ですが、バイアグラ同様に血管拡張作用があります。
併用するとその作用が強くなり過ぎる恐れがあり、最悪の場合は命にかかわる危険があるため厳禁です。
ほかの代表的なものとしては、QTc延長作用が増強する「アミオダロン塩酸塩」。
症候性低血圧を起こす可能性がある「sGC刺激剤」が挙げられます。
現在はこれらの薬を服用していなくても、過去に狭心症、心筋梗塞などの心疾患、低血圧や高血圧などの既往歴がある場合は、必ず医師に相談しましょう。
薬剤以外にも注意すべきなのが、グレープフルーツです。
グレープフルーツには、薬の有効成分の体内濃度を上げ効果や副作用を強める恐れのある「フラノクマリン」が含まれています。
バイアグラを服用する日には、グレープフルーツや「フラノクマリン」が多い柑橘類は控えるようにしましょう。
バイアグラ(シルデナフィル)の使用期限は4年。
本体が入った箱や錠剤がパッキングされたPTPシートの上部に記載があるはずです。
PTPシートから取り出している場合は、最低でも1年以内に使い切るようにしましょう。
また50mgを半分に割って服用した場合は、空気に触れてしまうため薬の有効期限が短くなります。
半分に割った際には、24時間以上空けることを守りつつ、早めに使い切りましょう。
バイアグラの効果的な服用タイミングとして、具体例を挙げて紹介します。
▼デートの流れ
夕食はそば、うどんなどあっさりした食事がおすすめです。
逆に脂っこいものだと薬の吸収を妨げてしまい、効果が薄れたり出にくかったりするので避けた方がいいでしょう。
バイアグラの効果を実感できない主な原因として挙げられるのは、空腹時に服用していないということです。
服用時に胃の中に食べ物が残っていると、シルデナフィルが血液にうまく吸収されず効果が発揮されない可能性が高くなります。
とくに油っぽさや脂肪分が高めの食事は注意が必要です。
食事のあとに服用しなければならない場合は、最低でも食後2時間経過を待って服用しましょう。
加えてバイアグラは、服用から30~1時間程度で効果がみられる薬です。
服用後すぐの性行為では、効果が感じられない可能性が高まります。
また、服用してから効果の持続は5時間程度であるため、性行為まで空きすぎるのも良くありません。
きっちり1時間前と神経質になる必要はありませんが、ストレスにならない程度に服用時間を守りましょう。
バイアグラの副作用についても解説していきましょう。
服用したあとに、感じる違和感や体の不調は気になるものです。
ただ、症状を知っていれば不安を消し去ることができるでしょう。
バイアグラの副作用として、もっとも多くみられるのが「顔のほてり」で発生率は5.78%とされています。
血管拡張作用のあるバイアグラは、顔付近の血管にも影響を与えるために起こる症状です。
3~5時間経って、バイアグラの効果を弱まるとともに自然に収まっていけば問題ありません。
熱中症の症状と似ているため対応も同様。
室温調整や寝具を替えて体を冷やすのも効果があります。
目の充血や鼻の血流が増えるための鼻づまり、鼻血などの症状も副作用として挙がるもの。
そんなときに備えて点眼薬や点鼻薬を用意しておくといいでしょう。
バイアグラの副作用として起こるものに頭痛があります。
バイアグラの血管拡張作用は頭にも影響が出るための症状で、可能性は3.87%と低めです。
効果が薄れる3~5時間程度経てば、自然に消えることはほとんどですが、痛みが大きい場合は服用をやめて医師に相談しましょう。
50mgを服用している場合は、25mgに落とすのがスタンダード。
ほかのED治療薬に変えてみるのもアイデアのひとつです。
性行為中に頭痛がひどいという場合は、頭痛薬を使うのもいいでしょう。
ロキソニンなどの市販の薬で問題ありません。
バイアグラの副作用としては少なめですが、胸やけの症状が出る場合もあります。
血管拡張作用により血流が良くなり、胃と食道の間が緩むことで胃液の逆流が起こることから胸やけを感じます。
胸やけに対しては、胃酸を抑える薬を服用すれば落ち着くはずです。
市販の薬でも構いませんが、心配であれば医師に処方してもらいましょう。
バイアグラは、厚労省も認可しているED治療薬で安全性の高いものですが、だれでも服用していいわけではありません。
▼バイアグラを服用してはいけない人
これらに該当する場合は、バイアグラによる血圧の低下、有害な症状を起こす場合があります。
また未成年へは処方されないのが一般的です。
副作用が出た場合は慌ててしまいがちなので、対応策をしっかりと頭に入れておきましょう。
副作用が出た場合は、まず安静にすることが重要です。
バイアグラの効果持続時間は3~5時間。
作用が収まるとともに、副作用も治っていく場合がほとんどです。
冷静になって、体をリラックスさせて安静になる状況を作りましょう。
安静にしていても症状が落ち着かない場合は、市販薬を使用しましょう。
頭痛の場合はロキソニンやバファリン、胸やけならガスターやタケプロンなどが有効です。
バイアグラは安全性が確認されているED治療薬ですが、体質によって合わない場合もあります。
その場合はバイアグラの服用をやめて、医師に相談してほかのED治療薬に変えましょう。
バイアグラにはいくつかの入手方法があります。
それらの特徴を紹介します。
バイアグラをもっとも安全に入手するには、医師の診断を受け処方してもらうのが一番です。
▼医師の処方のメリット
バイアグラを初めて服用する場合は、とくに医師の診断を受けることをおすすめします。
安全に服用できる体質化を知ることができるだけでなく、飲み合わせの悪い薬の確認もできます。
自己判断するのではなく、専門医の処方がもっとも安全です。
海外の通販サイトでも、バイアグラは販売されています。
そのルートを使い海外から個人輸入することも可能です。
▼個人輸入のデメリット
個人輸入のメリットは安価で手に入れられることですが、薬の注意事項が自己判断となるため危険です。
さらに個人輸入でED治療薬を購入した場合、送られてきたものの約4割が偽物だったという調査結果も出ています。
バイアグラは有名なED治療薬ですから、とくに偽物が出回っている可能性が高めです。
EDはオンライン診療の対象になっています。
性行為に関する悩みであるため、専門のクリニックであっても入りにくいというハードルがあるED。
ただオンライン診療であれば、多少はリラックスして相談できるでしょう。
バイアグラは、一定条件を満たした方以外は保険適用されません。
自由診療に含まれるため、クリニックによって価格は違ってきます。
▼バイアグラの価格
このほか、初診料や再診料、診察料などが別に含まれる場合があります。
自由診療のため、それぞれのクリニックで料金に差が出るので、受ける前にHPなどで調べてみましょう。
ED治療薬のバイアグラ(シルデナフィル)の効果、正しい服用の仕方や飲むタイミングに副作用まで全体的に解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
バイアグラはED治療薬でもっとも有名な薬です。
それだけでなく、ED治療薬の効果や持続性などが平均的だという特徴をもっています。
合う合わないの個人差はありますが、最初に試すED治療薬としてはもっとも選びやすいものだといえるでしょう。
まずは信頼できる医師のカウンセリングを受けてみましょう。
メンズクリニックディラン(Dylan)では、EDの検査・治療を行っております。
お客様の問い合わせも多く、満足度が高いクリニックです。まずは検査を受診してみてくださいね。
福岡大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学附属病院で研修、東京慈恵会医科大学附属病院救急部所属。おうえケアとわクリニック院長。「男性の立場から医療と健康を考える」という視点でメンズクリニックを開業。