カンジタの男性の症状や原因、治療法を医師が解説していきます。
陰茎に異変を感じたら、まず疑うのは性感染症。
なかなか人に言えない悩みで、医者に行くのも抵抗がある人は多いでしょう。
しかし、放っておくと悪くなる一方です。正しい知識と医師の診断で治ります。
目次
カンジタとは、真菌によって起こる感染症です。
女性の5人にひとりが感染しているといわれる性感染症ですが、現代では男性もかかりやすくなっています。
これは生活習慣病などで自己免疫力が低下していることが原因だとされています。
カンジタに感染した男性には亀頭包皮炎が主な症状ですが、尿道に感染がみられることも珍しくありません。
男性のカンジタの症状として最も多いのが、亀頭包皮炎です。
▼亀頭包皮炎の症状
・痛みやかゆみ
・赤み
・白い垢
カンジタに感染した男性は無症状が多く、症状が軽いのが特徴です。
ただし、炎症が広がって悪化する人もいるので注意しましょう。
カンジタに感染するのはどんなことが原因になるのでしょう。
代表的な理由を挙げて解説していきます。
カンジタを起こす原因の多くは、体調不良やストレスです。
人の身体には常在菌が存在していますが、その多くは無害であったり逆に健康であるために必要だったりする場合がほとんど。
ただし、バランスが崩れると特定の菌だけが繁殖して、感染症を引き起こしてしまうのです。
その原因になるのが体調不良やストレス。
抗生物質の投薬により起こる場合が多く、風邪をひいて治療のために服用したことがきっかけでなることもあります。
清潔にしようと洗いすぎた結果、カンジタになることも珍しくありません。
皮膚を健康に保つためのバリアの役割をしている常在菌がいます。
それが洗いすぎによって破壊されてしまい、カンジタが広がるケースもあります。
とくに石鹸の使い過ぎやシャワーのかけすぎ、こすりすぎるのも良くありません。
性交渉によるカンジタへの感染はおよそ5~10%とそれほど多くはありません。
しかし免疫力が低下しているときやパートナーが性器カンジタ症を担っているときにセックスをすると、感染しやすいといわれています。
ただ、男性の場合は性交渉後のシャワーで洗い流すことで感染確率を低下させられます。
カンジタの予防には性器を清潔に保つことがもっとも重要なポイントです。
肌のバリアを壊さないように優しく洗い流すのがいいでしょう。
包茎の人は、蒸れやすく性器の清潔を保つことが難しいため、カンジタになりやすい傾向があります。
カンジタの予防のためにも、包茎手術はおすすめです。
カンジタの潜伏期間は、2日から1週間です。
ただし感染してから、潜伏期間中に発症するわけではありません。
カンジタはもともと体に存在する菌ですが、トラブルを起こすのは「カンジタ・アルビカンス菌」。
抗生物質、ステロイドを使用することで増殖を起こす可能性が高まります。
逆に免疫力がしっかりある状態であれば、カンジタに感染しても問題にはなりません。
カンジタを放置したままにしておくと、性器に強いかゆみが起こったり汚れが溜まりやすくなったりします。
ひどくなると炎症による水膨れや排尿時に痛みを伴う尿道炎になるリスクを高めてしまいます。
放置して悪化してしまった場合は、自然治癒は期待できなくなりますので、早めに医師の診断、治療を受けるべきです。
男性のカンジタは尿検査と皮膚拭いの2種類の検査があります。
問診と視診のあと亀頭包皮炎の場合は皮膚拭い検査を行い、尿道炎まで進行しているなら尿検査を採用します。
結果がでるまでは1週間程度。
セックス後の感染に心配がある人は、翌日から検査が可能なので24時間経過後受診しましょう。
また市販の検査キットでも行うことも可能です。
カンジタには抗真菌薬の塗り薬が処方されます。
1日1回~2回患部に塗っていきます。
早期の治療であれば、1~2週間で症状が治まっていくのが感じられるでしょう。
症状が改善されない場合は内服薬も処方されます。
カンジタに感染した場合は、セックスは控えましょう。
オーラルセックスやキスも口腔内から感染する場合があるのでこちらも禁止です。
温泉やプールに入ることは問題ありません。
ただし、かゆみや腫れ、尿道炎の症状が出ている場合は利用しない方がいいでしょう。
市販の軟膏を塗ることでカンジタが悪化する場合があります。
医師の指導のもと正しい抗真菌薬、抗菌薬を使って治療することが大切です。
カンジタを予防するには、陰部を清潔にして乾燥状態を保つことがもっとも重要です。
ただし強く洗いすぎると、悪くなるのでやさしく流すように洗うように心がけましょう。
夏はとくに通気性の良い綿の下着を履くのがおすすめ。
セックス時には接触感染を防ぐために、コンドームをつけることも大切です。
カンジタの感染を疑われたら、男性カンジタの診療科目があるクリニックで受診するようにしましょう。
▼男性カンジタ症の診療科目がある科
・性感染症内科
・泌尿器科
・性病科
これらのクリニックには、男性カンジタ症の診療科目がある場合が多いので、通いやすいところを探してみましょう。
また、クリニックであっても陰部を見せるのは恥ずかしいものです。
待合室でも、周りの目が気になることもあるでしょう。
そんなときにおすすめなのがメンズクリニック。
男性しか受診しないだけでなく、プライバシーにも配慮したところが多いので、メンズクリニックを探してみましょう。
カンジタ症について解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
男性は女性に比べて少ないとされているカンジタ症ですが、ストレスや体調不良の時には注意が必要です。
とくに糖尿病など生活習慣病を抱えている人は、気をつけた方がいいでしょう。
あまり強い症状が出ないため、放置しがちなカンジタですが、ひどくなるとそれだけ治療も長くなります。
早期治療をすれば、短期間で治すことも可能です。
カンジダに悩んでいる男性は、まずは信頼できる医師のカウンセリングを受けてみましょう。
メンズクリニックディラン(Dylan)では、性病の検査・治療を行っております。
お客様の問い合わせも多く、満足度が高いクリニックです。まずは検査を受診してみてくださいね。
福岡大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学附属病院で研修、東京慈恵会医科大学附属病院救急部所属。おうえケアとわクリニック院長。「男性の立場から医療と健康を考える」という視点でメンズクリニックを開業。