ダイエット中の強い味方、処方薬「ゼニカル」について詳しく解説します。
ゼニカルは脂肪分解酵素の働きを抑え、食事の中の油分約30%を吸収せずに体外へ排出してくれます。
安全性も高く、ダイエット薬として注目を集めています。
ゼニカルの効果や特徴、副作用やデメリットまでお伝えします。
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「ダイエットに効く薬って聞いたことはあるけど、どんな薬か詳しくは知らない…」という方が多いと思います。
そんなゼニカルの効果と特徴を詳しく解説します。
ゼニカルはスイスの製薬会社「Roche社」で開発、製造された薬で、もともと高度肥満症や生活習慣病の治療薬として使われていました。
脂肪吸収阻害薬と呼ばれ、脂質の吸収を抑える薬として処方されています。
しかし、疾患のない人でも同じ効果があることがわかり、現在はダイエット薬として広く知られるようになってきています。
欧米諸国をはじめ100ヵ国以上で認められており、安全性も高いです。
現在、日本では医師の管理の下で処方される医薬品ですので、医師の処方箋がないと購入する事が禁止されています。
インターネットなどで通信販売しているものもありますが、安全性の保障がないため、きちんと医師の指導の元、処方してもらうようにしましょう!
ゼニカルは体内に吸収される脂肪をカットして、排泄物として体外に出す作用がある内服薬です。
ゼニカルの成分が消化管内の脂肪分解酵素を抑制する効果があり、食べた脂肪の多くを腸に吸収させずに体外へ排泄させてくれます。
そのため、摂取した脂肪の吸収を抑えることができ、体重を減らす効果が期待できるのでダイエットに処方されています。
ゼニカルはFDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を受けているダイエット医薬品として世界的に有名です。
日本での認知度はまだあまり高くありませんが、 世界中で使用されており、海外では肥満治療薬として承認されています。
安全性の高いダイエット薬として人気です!
ゼニガルにはオルリガルやビーファットと言った、ジェネリック医薬品があります。
ジェネリック医薬品は先発医薬品を元に同じ成分で開発される医薬品で、先発医薬品と比べて安く値段で販売されています。
できるだけ費用を安く抑えたい人は、ジェネリック医薬品の購入をおすすめします!
「ゼニカルを飲んでいるのに全然痩せない…」という口コミを見かけることがあります。
ゼニカルが痩せないと言われる理由や持続期間、効果が出るまでの期間をお伝えします!
ゼニカルは脂肪の吸収を抑えてくれる薬で、たくさん飲んだから痩せるという訳ではありません。
今までしていた食事にプラスすることで、脂肪の吸収が抑えられ、結果、ダイエットに繋がるという薬です。
ですので、ゼニカルを飲んでいるからと、いつもの食事量より多く食べたり、普段の食事の脂質摂取量が少ない人は、あまり効果が期待できなくなってしまいます。
また、服用方法が間違っていたり、服用を途中でやめてしまうと効果が得られないので、注意しましょう!
ゼニカルの効果は服用してから1~2時間と言われています。
食事で摂取した脂質の吸収を30%抑制する効果があり、吸収されなかった脂質は24時間~48時間以内に体外に排出されます。
ですので、食事中や食後1時間以内に服用することが推奨されています。
ゼニカルの効果を実感する期間は個人差がありますが、平均で2~3週間で実感する人が多いです。
数日続けただけで体重が減り効果を実感する人もいれば、3週間近く続けて一気に効果を実感する人もいます。
まずは、最低2週間以上服用を続けてみることが大切です!
ゼニカルは1日3回まで服用可能となっています。
油分の多い食事のときだけ服用することも可能で、水またはぬるま湯での服用がおすすめです。
ゼニカルの効果的な服用のタイミングは、食事を終了した直後です。
服用してから30分程度経過すると成分の血中濃度がもっとも高くなるため、食べたものが消化によって分解されるタイミングと合うからです。
また、食事が長時間になってしまう場合は、脂っこいものを先に食べて、すぐゼニカルを飲むと効果を発揮しやすいです。
ゼニカルの効果をさらに上げるために、必要なポイントをご紹介します。ぜひ実践してみてください。
ゼニカルを飲むだけで満足してしまうと、あまりダイエット効果を得ることができません。
ゼニカルにあわせて、軽い食事制限をするようにしましょう。
ゼニカルは食事で摂取した脂質を約30%抑制してくれますが、糖質の阻害はできません。
そのため、糖質が多い炭水化物を食べすぎてしまうと、ダイエット効果があまり得られない可能性があります。
炭水化物を減らし、野菜やお肉、魚など食事のバランスを見直していくと、より強いダイエット効果に繋がります!
ゼニカルの効果を上げるために食事の内容を見直すことも大切ですが、生活習慣を正すことで、ゼニカルの効果を上げることができます。
ゼニカルを服用し、ウォーキングなどの軽い運動をすることで脂肪燃焼を促し、体重の減少やスタイルアップに繋がります。
また、睡眠をしっかりとるでホルモンの分泌量が増え、代謝が良くなりゼニカルの効果を上げてくれます。
ゼニカルは医薬品のため、医師の処方箋が必要な薬になります。
個人輸入やオンラインサイトでも購入することはできますが、偽造医薬品を安く売っているサイトもあるので、注意をしましょう!
効果がないどころか、健康被害を受けてしまう可能性もあります。
また、自己流で服用回数や期間を決めてしまうと、効果が得られない場合もあるので、きちんと医師と相談しながら服用するようにしてください!
ゼニカルは安全性の高い薬ですが、副作用やデメリットもあります。
しっかり理解した上で使用するようにしましょう。
ゼニカル服用で主に挙げられている副作用は以下の通りです。
下痢やおならなどの消化機能に副作用がでやすいです。
また、脂質を排出する時にビタミンも流れてしまうため、ビタミン不足に陥りやすいです。
稀に重篤な副作用が現れる場合もあるので、注意が必要です。
これらの症状が見られた場合は、すぐにゼニカルの服用を中止し医師に相談しましょう。
個人輸入やオンラインサイトで購入し、自分の判断で服用回数などを増やしてしまうと、重篤な副作用に繋がる可能性があるので、注意してください。
ゼニカルは便と一緒に脂質を体外に排出する薬なので、おならがでやすくなってしまいます。
仕事中や外出先で、すぐにトイレに行ける環境を整えておきましょう。
また、副作用の中でも油漏れをする人は約27%と発生率が高いです。
油漏れはおならをした時に、ガスと一緒に油が下着に漏れてしまうことが多いです。
尿取りパットや大人用紙オムツを着用して、下着の汚れを防ぐ対策をしておきましょう。
使用期間が長くなればなるほど、消化器系の副作用は見られなくなってきます。
ゼニカルは、脂質を体外に排出する薬ですが、その時に脂溶性ビタミンも同時に排泄されビタミン不足に陥ってしまいます。
ビタミンが不足すると、骨軟化症をはじめとしたビタミン欠乏症を引き起こす恐れがあるので注意が必要です。
ゼニカルの効果時間以外にマルチビタミンを服用し、ビタミンを補うように心がけてください。
ゼニカルを服用することで、必須脂肪酸の吸収量が減り肌がカサカサになることがあります。
βカロテンも不足するので、肌表面の潤いが失われやすい状態になり、肌荒れしやすくなります。
いつも以上の保湿対策をしっかりするようにしましょう!
ゼニカルに関する質問で多いQ&Aをご紹介します。ぜひ参考にしてください。
ゼニカルで実際にどのくらい痩せることができるのか気になりますよね。
実際の臨床試験データによると、ゼニカルを1年服用した人の平均減量が-6.1㎏という結果がでました。
また、5%減量に成功した人の割合は77.2%、10%の減量に成功した人の割合は46.9%とされ、約47%の人が約-10㎏の減量に成功していることになります。
引用元:SCIENTIFIC DISCUSSION、PRODUCT MONOGRAPH
ゼニカルには併用を推奨していない薬がいくつかあります。
以下の薬を服用している場合は、事前に医師に相談しましょう。
ゼニカルは服用できない人がいるので注意しましょう。
以下の方はゼニカルの服用ができません。
ゼニカルを服用するタイミングのベストは、食事を終了した直後です。
服用してから30分程度経過すると成分の血中濃度がもっとも高くなるため、食べたものが消化によって分解されるタイミングと合うのでゼニカルの効果が高まりやすいです。
最低でも、食後1時間以内に服用するように心がけましょう!
ゼニカルを服用しているのに、あまり体重が落ちず効果を感じられない時は、次の項目をチェックしてみてください。
飲み忘れが多く、ゼニカルの服用回数を守っていないと、あまり効果は得られません。
医師に言われた通りの服用回数を守り、食事の直後に飲むように心がけてみてください。
ゼニカルを服用してすぐに効果がでる人は少ないです。
少なくても最低2週間は続けるようにしましょう。
だいたい3週間~1ヶ月程度、服用を続けると効果を感じてくる人が多いです。
ゼニカルをただ飲むだけでは、効果は少ないです。
食事の偏りなどを減らし、バランスの良い食生活を意識すると体重が減りやすくなります。
また、睡眠をたっぷりとり、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動をすることも、ゼニカルの効果を高めてくれるポイントです!
ゼニカルについてまとめましたが、いかがでしたでしょうか。
ゼニカルは安全性も高く、ダイエット薬として次のような悩みを持つ人におすすめです。
食事から摂取する脂肪分を簡単に取り除いてくれるゼニカルは、ダイエットの強い味方です。
ゼニカルを医師のもと正しく服用し、理想の体型を手にいれましょう!
福岡大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学附属病院で研修、東京慈恵会医科大学附属病院救急部所属。おうえケアとわクリニック院長。「男性の立場から医療と健康を考える」という視点でメンズクリニックを開業。